昔と今で営業のしかたはどう違う?:インターネットがもたらした営業スタイルの劇的変化と今必要な事とは?

今では当たり前に使っているインターネットやビジネスツールですが、20世紀はそのような物が無い時代でした。
インターネットの普及は営業のしかたに大きな変革を遂げました。この変化は、主にコミュニケーション手段と情報管理・活用方法に現れています。以下に、インターネット普及前後の営業スタイルの違いと、営業活動を効率化しているツールについて整理してみました。

1.インターネット普及前

営業方法:対面重視。人が中心。泥臭さと人間関係が鍵!
1990年代までの営業は、現代と比べてIT化が進んでおらず、足と電話、そして人間関係を駆使した泥臭い方法 が主流でした。ここでは、当時の代表的な営業方法を6つ紹介します。

1-1. 飛込訪問営業:

事前にアポイントメントを取らず、直接顧客のもとへ訪問する営業スタイル。
断られることを前提に、数打てば当たる精神で多くの企業を訪問。
当時の顧客情報源はタウンページが主流。
熱意とトークスキルで顧客の心を掴む必要があり、高いコミュニケーション能力が求められました。

1-2. 電話営業 (テレアポ):

電話で新規となる見込みがある顧客にアプローチし、アポイントメント獲得や商品紹介を行う営業スタイルも有効でした。
当時はアタック先を見つけるためにリストを購入し、手当たり次第に電話をかけ続けることも一般的。
顧客の興味関心を引くトークスクリプトや、電話越しでも伝わる明るい声が重要視されました。

1-3. 関係構築型営業:

顧客との長期的な信頼関係を築き、つながりから継続的な取引を目指す営業スタイル。
顧客とのコミュニケーションを重視し、懇親会や贈答品を提供するなどで関係を深めることが一般的。
顔と名前を覚えてもらい、信頼関係を築くことに大きな意味がありとても重要でした。

1-4.  既存顧客への深耕営業:

既存顧客との取引を拡大し、より多くの売上を獲得する営業スタイル。
顧客ニーズを的確に捉え、新たな商品・サービスの提案や、アップセル・クロスセルなどを実施。
顧客満足度を高め、長期的な関係を維持することが求められました。

1-5.  紹介:

人間関係を構築したうえで、既存顧客からの紹介による営業も重要でした。そのため、イベントや業界の集まりに参加して、ビジネス関係を築くことが一般的でした。

1-6.  その他:

顧客情報は紙ベースで管理され、顧客管理システムなどは普及していませんでした。
営業資料も紙媒体が主流で、コピー機やファックスが必須ツールでした。
インターネットや携帯電話の普及は限定的で、情報収集や連絡手段は限られていました。新聞の記事・書籍・人伝を頼りに情報を集めるため、先輩や上司との位置関係も現在とは違っていたと思います。経験が豊富な人は多くの事例や顧客情報を持つため、その人のアドバイスが業務の質と効率アップに役立ち、上下関係が成立しやすい環境だったといえます。

1990年代までの営業は、現代のように効率化されたツールや情報は少なかったですが、 顧客との距離が近く、人間関係を重視した積極的な営業スタイル が求められました。

2.インターネット普及から現在まで

営業方法:データ重視。情報活用、ツール活用による効率性が鍵!
今では、オンラインでの情報収集、顧客とのコミュニケーションが主流になりました。
– 企業ホームページを検索したり、SNSを通じた情報収集とコミュニケーション、データベースを活用したターゲットを絞った営業がしやすくなっています(当たり前に思いますね)。
– メール、オンライン会議システムによる効率的な営業活動。
– CRMツールによる顧客情報の一元管理、分析による戦略的営業。
– データドリブンなアプローチによる顧客の分析・関係構築
– 日本にとどまらずグローバルに拡がる営業活動の可能性
現代では顧客自身が情報を得る手段を持つため、企業は顧客に寄り添い、ニーズに合わせた情報提供を行う関係構築型営業が求められています。

3.営業効率を最大化するデジタルツール

日々進化し続ける現代において、デジタルツールの積極的な活用は営業成功の鍵となっていると思います。セールス活動において、時間は昔も今もとても大切です。
デジタルツール

3-1. 顧客管理 (CRM)

Salesforce: 世界シェアNo.1のCRM。顧客情報の一元管理、営業プロセス自動化、分析機能など多機能。
Zoho CRM: 中小企業におすすめ。コストパフォーマンスに優れ、無料プランも。
kintone: カスタマイズ性抜群。自社の業務フローに合わせた自由な設計が可能。

3-2. 情報収集

FORCAS: ABM (アカウントベースドマーケティング)を実現するツール。企業分析に基づいたターゲット選定を支援。
NewsPicks: 経済ニュースアプリ。業界動向やビジネスパーソンの関心事を把握。
LinkedIn Sales Navigator: ビジネス特化型SNS、LinkedInの営業支援ツール。ターゲット企業や担当者との関係構築を強化。

3-3. コミュニケーション

Zoom: オンライン会議システム。営業先との商談や顧客との面談をWebで行うことで効率化。
Slack: ビジネスチャットツール。チーム内の情報共有を円滑にし、営業状況の共有や情報交換をスピードアップ。
Google Workspace: Gmail、Googleカレンダー、Googleドキュメントなど、営業活動に必要なツールが揃う。

これらのツールを駆使することで、従来の営業活動の無駄を省き、効率的かつ効果的に成果を上げることが可能となっています。

4.デジタル時代を勝ち抜く営業スタイル

インターネットの普及により営業のあり方は大きく変化しましたが、顧客の課題を解決したいという本質は変わりません。
今後も出てくる新しい最新ツールを駆使しながらも、顧客とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築くことが、変化の激しい現代においても営業として確かな成果を上げるために何よりも重要です。
また、AIの活用が加速してますので、効率化や意思決定の一助として役立つものとして上手に活用し、顧客との信頼関係を深めてゆく事が必要となっています。
そんな中でも、泥臭い行動で人間関係を維持改善する時代を過ごした先輩たちの経験は、形は違えど現代でも参考になる面をもつ、貴重な財産かもしれませんね。

私たちと一緒に働きませんか?採用に関する情報はこちらからどうぞ。

トップページ

  • Related Posts

    営業活動を効率化するための戦略的な方法と定量化する管理指標とは
    • 2月 25, 2025

    営業に関わる人は皆さんそうだと思いますが、営業マンは常に時間を有効活用する事の大切さを体感しながら営業活動をしています。成果を挙げる事を求められている事を体感し、より多くのリード顧客に効果的なアプローチをす…

    続きを読む
    新規顧客獲得に使える営業スキル ~心理学的アプローチから見た商談テクニック~
    • 1月 31, 2025

    こんにちは。ビーズクリエイトの仲野です。 ビジネスの現場では、商談が成功の鍵を握る場面が多々あります。営業で新規顧客を獲得するためには、商品やサービスそのものの価値を伝えるだけでなく、人の心理を深く理解し、…

    続きを読む