GA4とUAは何が違うの?Googleアナリティクスのバージョン移行時の注意点
Googleが提供するwebサイト解析ツール”Google Analytics”は、多くのwebサイト運用担当者が利用しているツールだと思います。そんなGoogle Analyticsですが、多くの人が利用している従来のバージョンUA(ユニバーサルアナリティクス)から、新しいバージョンであるGA4(Google Analytics 4)に2023年7月1日から完全に移行することが発表されました。
※Googleアナリティクス管理画面に表示されるアラート
そこで今回の記事ではざっくりと簡単にUAとGA4の大きく異なる点を説明いたします。
webサイトの評価基準が異なる
Googleアナリティクスはwebサイトを改善するために使用することを想定して開発されています。webサイトを改善するためにはwebサイトを評価する基準が必要です。何を持っていいと判断するかの基準がないと、そのwebサイトの良し悪しがわかりません。少しわかりづらいかもしれませんが、UAとGA4のwebサイトに対する評価基準を簡単に説明すると以下のようになります。
UAが考える良いwebサイト:多くの人が訪れるwebサイト
GA4が考える良いwebサイト:多くの時間滞在してもらえるwebサイト
上記は両者を比較するために少し極端な表現になっているかもしれませんが、ざっくりとした違いはこんな感じです。つまり、GA4はユーザーの検索によって表示されたwebサイトがちゃんと読まれているのかを重要だと考えており、逆にいくらたくさんのユーザーが訪問しても、開いてすぐに離脱されてしまうwebサイトは価値が低いと評価するということです。
webサイトにユーザーが求める情報を的確に、かつわかりやすく増やしていくことが重要になります。
この評価基準が変更になったことで、アナリティクスで使用される様々な指標も変更されました。
新しい指標:ページスクロール率
GA4で新たに追加された指標のひとつに”ページスクロール率”があります。これはあるページがアクセスされた際に、ページ全体の90%までスクロールされた割合を計測しています。つまりは、ページを最後までちゃんとみてもらえているのかを測っているわけです。これは、GA4の評価基準が”多くの時間滞在してもらえる”に変わったことをよく表していると思います。
いままでページスクロールを計測するにはヒートマップなどのツールが必要になったことを考えれば、便利な機能が新たに備わったと言えるのではないでしょうか。
※基本機能としてはページスクロール率90%の計測ですが、Googleタグマネージャーを使用すれば90%だけでなく、50%などでの計測も設定可能です。
無くなった指標:直帰率
新たに加わった指標がある一方で無くなった機能もあります。GA4では”直帰率”が廃止されました。直帰率とは1ページだけみてサイトから離脱した割合を表していますが、GA4では直帰したかどうかでページ価値は判断できないとして、この指標をなくしたようです。
パターンA:1ページをページの隅々まで5分閲覧した
パターンB:2ページ閲覧したが、各ページともに1秒しかみていない
直帰率の指標で見ると1ページしか閲覧していないのでパターンAが悪いと判断されます。
しかし、パターンAで隅々まで5分閲覧されたページの方が、パターンBで閲覧されたページの方がユーザーにとって役に立った(=価値のある)ページであると容易に予想されます。
そのため、GA4では直帰率はwebサイトの良し悪しを判断するのに不必要であるということで廃止となりました。
GA4でwebサイトを正しく分析するには?
今回の記事内で紹介させていただいたUAとGA4の違いはほんの一部です。GA4はイベント単位での計測方法になったり、コンバージョン設定にGoogleタグマネージャーの併用が必須だったり、設定変更しないと昨年比較ができなかったりと、正しく活用するためには様々な設定が必要になりますので、しっかりと理解して進めるようにしましょう。
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