デザインシンキング(デザイン思考)とは
営業の鈴木です。
本日はデザインシンキングについてお伝えしていきます。
デザインシンキングができるようになると、ユーザ起点で物事を考え問題解決ができるようになります。
デザインシンキングとは
デザインシンキングとは、デザイナーがデザインを行う際に行っている思考方法を用いて、デザイン以外の企画やイノベーションの創造に役立てようというマインドセット(思考方法)のことを指します。
ちなみにWikipediaだと以下のように書かれています。
“デザイン思考とは不明確な問題を調査し、情報を取得し、知識を分析し、設計や計画の分野でソリューションを選定するための方法およびプロセスを指す。”
参照 wikipedia
難しいですよね。笑
そこで、一つ事例を紹介します。
インドの冷蔵庫の事例
2012年日本の某家電メーカがインドで富裕層向けの冷蔵庫を販売しました。
富裕層向けの商品なので高性能・高品質の商品を展開していました。しかし、どんなに先進的な機能がついていたり高品質だったとしてもインドでは全く売れなかったのですね。
ところが、海外の企業3社(韓国のLG・サムスン・アメリカのワールプール)はインド冷蔵庫市場の8割近くを独占していたんです。
なぜでしょうか?
それは、インドでは冷蔵庫を子供やメイドが勝手に開けてつまみ食いをするのが当たり前の文化だったのですね。
また、現地の店員に「冷蔵庫の鍵は必要か」とインタビューしてみても「鍵をつけるのは当たり前の機能です」との答えがかえってきたそうです。
そこに着目した日本以外の企業は冷蔵庫に鍵をつける仕様にしたのです。
その結果、ニーズに気づいた3社は市場を独占できました。
しかし、当時の日本企業は現地のニーズに気づくことができず、機能や品質ばかりを追求してしまい他の3社に追いつくことはできませんでした。
インドの冷蔵庫の例のように、サムスンなどが成功した理由はインドの人の生活を徹底的に観察して課題を見つけてそれを解決するプロダクトを作ったからなんですね。
これがデザインシンキングを用いた考え方です。
なぜ、デザインシンキングが必要か?
なぜデザインシンキングが必要なのか?
それは消費者の購買要因が「モノからコトへコトから体験へ」移り変わっていったからなのです。
どういう事かというと、今まではプロダクトがあってその中にマーケティングやUX(体験)が存在しているの対して近年はUX(体験)の中にプロダクトとマーケティングが存在しているのがあるべき姿となっていきました。
また、Googleの登場により私たちはサービスや商品を比較・検討ができるようになりました。
例えばTVを購入しようと思った場合、必ずスマホやPCで検索をして数多あるブランドから比較検討をしますよね?
このように、世の中にモノが溢れていて市場が成熟している現代では買う側が提供側よりも強い立場になったんですね。
ショット型からサブスク型へ
近年はショット型(買い切り型)→サブスクリプション型(定額料金で商品やサービスを利用できる型)へ移行しています。
今までは消費者はなにかを購入する時がモチベーションが高かったのに対して、提供側はサブスク型のプロダクトを提供するにあたり、ユーザはサブスクを活用することによって、所有するリスクが無くなり、いつでもやめる事ができるので提供側は購入後のユーザのモチベーションを継続させる戦略が重要になっています。
有名なサービスだと、SpotifyやAmazonプライムなどですね。
このように、モノではなく体験(コト)にお金を払う人が増えた背景からデザインシンキングが注目されるようになりました。
デザインシンキングの進め方
デザインシンキングの進め方は5つのステップがあります。(ハーバード大学デザイン研究所が提唱する、『デザイン思考の5段階』という思考モデルを用いて)
- 共感・・・ユーザを観察してニーズを理解する
- 問題定義・・・ユーザも気付いていない本質的な課題を定義する
- 創造・・・課題を解決するためのアイディアを考える
- プロトタイプ・・・ソリューションを素早く・早く具体的な形にする
- テスト・・・ユーザに試してもらう
上記のようなステップを踏んで繰り返していくことをデザインシンキングと言います。
イメージが湧きづらいと思うので一つ例を挙げます。
例:駅内の自販機の売り上げを上げたい。
- 共感・・・インタビューやアンケートを実施してユーザ目線にたつ。
- 問題定義・・・インタビューの結果、後何分で電車が来るのかわからないので自販機で買ってる余裕がないという声が多かった。
- 創造・・・後何分で電車がくるのかわかればいいのではないか?
- プロトタイプ・・・自販機の上に時計を設置した。
- テスト・・・ユーザに試してもらう。新たな課題が発見できた場合は、再び前の段階に戻り、試行錯誤を繰り返す。
上記のようなステップを繰り返していくことで、課題を解決していくことができます。
ここでデザインシンキングを実行する上で大事なポイントが以下の3つです。
- まずはやってみる
- やり直しが当たり前と考える(プロセスを厳守しすぎない)
- ユーザ視点を忘れない(ユーザよりもユーザのことを深く理解する)
まとめ
・デザインシンキングは問題解決を導くためのマインドセット
・消費者は体験・経験に基づきサービスを使う
・まずはやってみて、やり直しを繰り返す
いかがでしたでしょうか?本日はデザインシンキングについてお伝えしました。
プロダクト開発以外にも悩み相談や恋愛などの改題解決にも応用できるマインドセットなので、是非活用してみてください。