ZMOTとは?情報時代に必須の消費者行動概念
みなさん、こんにちは。ビーズクリエイトの谷口です。
みなさんは「ZMOT」という言葉をご存じでしょうか。「ZMOT」とは「Zero Moment Of Truth」というマーケティング用語の略です。
今回は情報時代に必須の消費者行動概念「ZMOT」について解説します。
「ZMOT」の前提となるマーケティング概念
「ZMOT」を解説する前に、「ZMOT」という概念の前提となる「Stimulus」「MOT」「FMOT」「SMOT」について解説します。
「Stimulus」とは
「Stimulus」とは、直訳すると「刺激」です。マーケティングにおける消費者行動概念では「消費者が商品を購入しようとするきっかけ」のことを指します。
「MOT」とは
「MOT」とは「Moment Of Truth」、直訳すると「真実の瞬間」です。「真実の瞬間」とはいったい何なのか。
それは「消費者が商品を購入すると決意する瞬間」のことです。
「FMOT」とは
「FMOT」とは「First Moment Of Truth」、「消費者が商品を購入すると決意する第一段階」のことです。
「FMOT」理論では、消費者は店頭で陳列されている商品を見て、その場で何を購入するかを決定します。この時、何を購入するかという思考は3~7秒の間で完結すると言われています。この「FMOT」概念は2000年代初頭に『P&G』によって提唱されました。
「SMOT」とは
「SMOT」とは「Second Moment Of Truth」、「消費者が商品を購入すると決意する第二段階」のことです。
消費者は商品を購入した後、実際に使ってみた結果、再び購入するかを決定します。(いわゆるリピーター)
いままでの消費者行動
あなたはTVを見ています。するとCMで、A社の新型PCの宣伝をしています。あなたは、「そろそろPCの替え時かな~。よし、家電量販店に行こう」と決意します。(Stimulus)
次の日、あなたは家電量販店に訪れました。たくさんのPCが並んでいます。あなたは、TVCMで見たA社の新型PCをなかなか見つけられません、、、
そんな中、一際目立つB社の新型PC…!
あなたの心はB社の新型PCに夢中です。一応、C社やD社のPCも見てみましたが、やっぱりB社の新型PCが他社のPCと比べてもなんだか良さそうな感じがします。(FMOT)
さて、あなたは新型PCを購入し、お家に帰ってきました。早速、新型PCを使ってみます。動作も早く、容量も大きい新型PCは使い勝手も抜群です。そして何よりかっこいい、、、!あなたは「次にPCを替える時も、B社のPCを買おう」と思いました。(SMOT)
情報時代の消費者行動「ZMOT」
「ZMOT」とは、アメリカの巨大IT企業『Google』が2011年に提唱した、消費者行動概念の一つです。「ZMOT」とは、「消費者は店舗に行く前に、既に購入する商品を決めている。」という概念です。
それでは、「ZMOT」概念を、先ほどの具体例に当てはめて見ましょう。
現代の消費者行動
あなたはTVを見ています。するとCMで、A社の新型PCの宣伝をしています。あなたは、「そろそろPCの替え時かな~。よし、新型PCについて調べてみよう」と決意します。(Stimulus)
あなたは『Google』の検索窓に『新型PC オススメ』と打ち込みます。あなたは、Web上で新型PCのスペック・見た目・口コミ・価格を調査します。調査した結果、どうやらZ社の新型PCが最高のようです。(ZMOT)
ちなみに、Web上に「A社・B社・C社・D社」の詳しい情報はありませんでした、、、
あなたは、スマホでZ社の新型PCを注文します。(FMOT)
3日後、Z社の新型PCが自宅に届きました。調査結果の通り、最高のPCです。あなたは「次にPCを替える時も、Z社のPCを買おう」と思いました。(SMOT)
情報時代に必須の消費者行動概念「ZMOT」
現代の消費者行動では、今までの消費者行動に出てきた「A社・B社・C社・D社」は、もはや消費者に購入されることはありません。選択肢になることすらありません。
情報時代において、Web上に詳しい情報が無いことは、この世に存在していない事と同義です。
これは、どのような業種業態にも当てはまります。
消費者の行動の変化に合わせて、企業側も
- ホームページでの情報発信・製品紹介
- SNSでの情報発信・製品紹介
を積極的に行う必要があるのです。