自分で書いたエッセイを添削してみた
インターン期間も残り少なくなってきて、このブログを書く回数も徐々に減っていっています。。
コロナのせいでイギリスに帰れるのかはわかりませんが。。
そろそろイギリスに帰る日も近づいてきたということはまた学生生活に戻るということ。
ということはまたエッセイに追われる日々が待っているということ。。
3年間イギリスで学生をやって、徐々に慣れてきていたエッセイライティングも、この一年のインターン生活で振り出しに戻っている感が否めないです。。
ということで、今回のブログでは自分が去年書いたエッセイについて添削してみようと思います!
去年Consumer Behaviour (消費者行動論)という授業をとっていて、その授業の課題として、グーグルの商品と消費者の関係についてのエッセイを書けというものがありましたので、それについてみていこうと思います。
エッセイのお題はこちら↓
『as a multinational technology company, Google’s mission is “to organise the world’s information universally accessible and useful” (Google, 2019). Google has indeed earned its place in the list of the world’s most valuable brands for a number of years by now (e.g., Forbes, 2019; Hooker, 2016). As a consumer behaviour specialist, you will explain and analyse the success (or failure if applicable) of Google in a country market of your own choice.』
(日本語訳)
『多国籍テクノロジー企業として、グーグルは「世界中の情報をあらゆる場所でアクセス可能にして使いやすくするよう整理すること」をミッションとして掲げています。グーグルは確かに、もう何年も世界でもっとも価値のあるブラントリストに名を連ねています。
消費者行動論のスペシャリストとして、あなたが選んだ市場(国・地域単位)でのグーグルの成功(あれば失敗)について分析・説明しなさい。』
今回のエッセイの分析・説明については、
授業で習ったトピックに基づいて行うこと、
選んだ市場において様々なセグメントについて議論して良いこと、
授業で習ったこととは違う主張のアカデミック文献を使っても良いこと、
Googleの特定の商品について議論すること、
という条件がありました。
私が選んだのはCulture and consumption, Identity, Reference group influences, Religion and consumptionの四つです。
選んだ市場は日本です。
今日はこの中でもCulture and consumption (文化と消費)についてみていこうと思います!
文化が人々の消費活動に与える影響とは?
【背景】
私がこのトピックで選んだグーグルの商品はGoogle Mapです。というのも、このエッセイを書いている時期にGoogle Mapとゼンリンの記事について読んだからです。
その内容は、Googleとゼンリンが契約を終了したらしいとのこと。
ゼンリンは日本の地図メーカーです。正確な地図で知られ、地図作成時には社員が各地を歩いて回り、住んでいる方からその地の情報を聞いて回るとのことです。なんだか現代の伊能忠敬のようですね。。
そんなゼンリンを、GoogleはGoogle Maps日本上陸時に契約先として選びました。
その効果は言わずもがな、Google Mapってとても便利でみんなが使っている印象があります。実際、日本の地図市場においてGoogle Mapsが占める割合は95.15%だそうです。
そんなゼンリンとの契約を、Googleが最近解約したのではないかと、確か去年の今頃話題になっていました。
その理由は、Google mapsのcopy rightの欄からゼンリンの名前が消えたから。
この話題が出た当時両社が何か確定的なコメントを出していたわけではありませんが、それでも契約解除(契約の範囲縮小)が濃厚なのでその時ゼンリンの株価は一時下がっていました。
そしてその数日後。Google Mapsの不具合が指摘され始めたのです。私道が公道になっている、地図から道が消えた、など。。
このような不具合が指摘され、Google mapsに対しての日本ユーザーの不満は高まっていました。
【この出来事に関する私の見解】
Googleにとってこのイベントは少々痛手だったかもしれません。しかし、長期的に見ればこれは成功につながる戦略であったようにも見受けられます。何故そう思うのか、日本の文化に絡めて説明したいと思います。
ホフステード指標という言葉、みなさんお聞きになったことがあるかと思います。
異文化を理解する際に使われるフレームワークであり、企業が海外進出する際に活用するといいとされています。
ホフステード指標は、「五次元モデル」であり、五つの文化の次元を元に、ある国の文化について自国の文化と相対的に比較することができます。
そのうちの一つに、uncertainty avoidance (不確実性の回避)というものがあります。
これは、
ある文化の成員が
不確実な状況や未知の状況に対して
不安を感じる程度
のことを表すそうです。(参照:Hofstede Insights japan)
日本はこの指標において、92というスコアをマークしており、最もスコアが高い国の一つとしてカウントされています。
つまり日本人は文化的に不確実な要素を嫌う傾向にあるということです。
このことを踏まえると、このGoogleとゼンリンの一連の動き、そしてGoogle Mapsの不具合は、日本人にとって、正確な情報が得られないという不確実な状況に置かれていることであり、それを嫌ってGoogle Mapsを使用することを回避するようになる可能性もあり、痛手になるかもと仮説を立てました。
しかし先ほども述べたように、長期的に見ればこれらの出来事はさほど悪影響を与えず、むしろ成功につながるのではないかと考えています。
なぜなら、日本人はsocial order (社会秩序) や協調を大事にすると言われているからです。
別の文献では、日本人はconflict (衝突、争い)を好まない傾向にあると説明されていました。
おそらくこれらは儒教に大きく影響を受けているからだと思います。
なので、私は以下のように仮定の結論を立てました。
it can be hypothesized that people are unwilling to take action to actually avoid uncertainty, as they will hesitate to confront the status quo and disturb the order.
(英語の良し悪しについては目を瞑ってください、、)
(日本語訳↓)
日本人は不確実要素を嫌う傾向にあるが、その不確実要素を避けるために何か行動に出るようなことはしないだろう、何故ならそうすることによって保たれていた秩序が崩れてしまう方が嫌だからだ。
(私自身の仮説ですので反論があれば大歓迎です!)
今はGoogleに批判を浴びせるにしても、Google Mapsにおいてはシェア率95%のGoogleに歯向かうことはしないし、秩序を乱すようなこともしない、よってこの話は徐々に有耶無耶になっていくだろうということです。
Googleがゼンリンとの契約範囲を縮小した理由として噂されているのが、Googleが持つビッグデータを活用して地図を作成していくことで、自身のGoogle Mapsにおける権利の拡大を図り、利益をも増やしていこうとしているためとのこと。
よって長期的にみれば今回の一連の出来事はGoogleにとって有益になるだろう、というのが私の仮説です。
今振り返って見てみると、構造が頭でっかち尻つぼみで、もっと改善の余地があるなあという感じ。
考え方に関しては今もあまり差異はないですが書き方に関してはもっと論理的にできただろうなあという感じ。。
でも振り返りは楽しかったのでまたやろうかなと思います!