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戦略的思考力を身に着ける!ゲーム理論について徹底解説

B'scre8, マーケティング

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明けましておめでとうございます!今年の目標は戦略的思考を身につけ、物事を論理的に考えることのできる人間になることです。ということで、新年一発目のブログはゲーム理論について書こうと思います。以前経済学の授業で寡占市場について習ったときに、この理論について少し触れました。

その時も普通に面白い理論だなと思ってはいたのですが、現実に応用する気は全くなく、、、今回改めて学びなおすことで自分の中で使えるようにできたらと思います!

 

ゲーム理論とは

社会や自然界における複数主体が関わる意思決定の問題や行動の相互依存的状況を数学的なモデルを用いて研究する学問

のことです。(Wikipedia参照)

 

こちらの理論は、上の定義を読んだら分かる通り、深入りすると研究室に閉じ込められるレベルで難しそうなので、このブログでは特に有名なゲームの説明だけしていこうと思います。

ゲームとはテレビゲームのゲームではなくて、世界中で行われている「駆け引き」を意味する言葉です。

駆け引きというのは必ず相手がいないと起こりません。そして、その相手の出方次第で自分の行動を決めるものです。この駆け引きについて、ちょっとアカデミックに説明したものがこのゲーム理論です。

 

ちなみにこちらの理論は戦略的思考力を鍛える上で役立つ理論と言われていて、経済学だけでなく社会学や政治、倫理学、生物学などにも応用されているかなりやり手な理論です!

交渉術にも応用できると言われているので、ビジネスマンにとって欠かせない理論でもあります。

 

ゲーム理論でも特に有名なゲームとして、「囚人のジレンマ」というものがあります。今日はこのゲームがどんなものかを説明しようと思います。

 

囚人のジレンマとは

 

お互い協力する方が協力しないよりも良い結果になることがわかっていても、協力しないものが利益を得る状況では互いに協力しなくなると言うジレンマ

 

です。(Wikipedia参照)

 

なぜ囚人のジレンマと呼ばれるのかというと、このゲームの状況が、二人の容疑者の自白・黙秘で例えられたからです。

 

以下、囚人の自白・黙秘に関する例題です。

 

二人の囚人がいて、この二人は共犯として罪を疑われています。

検事は自白を得るため、以下のような条件を二人に出します。

 

・本当は懲役3年の罪だが、二人とも黙秘し通すのなら証拠不十分で懲役2年になる

・片方が自白したならそちらは懲役1年で済み、黙秘した方は懲役10年とする

・二人とも自白すると判決通りの懲役3年となる

 

以上の条件を踏まえて、囚人は自白するべきなのでしょうか?それとも黙秘するべきなのか?

この時、二人の囚人は別室で隔離されていて、相談はできないものとします。

二人の囚人をそれぞれボブとアートとしましょう。

先ほど述べた条件を整理すると以下の通りです。

 

ボブから見た状況

・アートが自白すると仮定:自分も自白すると懲役3年

             自分は黙秘すると懲役10年

             →自白した方が刑が軽いので自白

 

・アートが黙秘すると仮定:自分は自白すると懲役1年

             自分も黙秘すると懲役2年

             →やはり自白の方が刑が軽いので自白

 

アートから見た状況

・ボブが自白すると仮定:自分も自白すると懲役3年

            自分は黙秘すると懲役10年

            →自白した方が刑が軽いので自白

 

・ボブが黙秘すると仮定:自分は自白すると懲役1年

            自分も黙秘すると懲役2年

            →やはり自白した方が良いので自白

 

ここで少し疑問が浮かびます。。。

検事が持ちかけてきた条件は「二人とも黙秘すると証拠不十分で懲役2年」「二人とも自白した場合は懲役3年」でしたよね?

 

なので二人にとって最適な選択は”黙秘”のハズなんです。

なのに先ほどの結論では二人とも”自白”が最適なオプションとして結論が出ている。。。

なんででしょう?

 

そう、二人とも己の利益を追求すると互いに黙秘、と言う選択肢ではなく互いに自白、と言う選択肢をとってしまうのです。

 

これが「囚人のジレンマ」が「ジレンマ」たる所以です。

 

相手の状況がわからず、相手がどう行動するかわからないので、自分にとって最適な選択肢を考え、結果それが全体的に見た最適な選択とは限らないのです。

 

これらを「協調」・「裏切り」で表現すると、結果的には相手の状況を加味した上で自分に最適な選択肢をとっているので、両者とも「裏切り」を選んでいることになります。

 

さて、この囚人のジレンマですが、現実世界でも経済や政治、そしてビジネスなど、

たくさんの場面で応用できそうではないですか?

 

例えば経済だと、冒頭でも述べたように寡占市場などで大いに応用されそうです。政治・経済面だと最近では米中貿易戦争とか。

そしてビジネスシーンでの応用。取引先との交渉とか、新規受注のために相手方と交渉する場合とか、何なら採用試験においてとか・・・?

自分に対して相手がいる場合、そしてその相手の行動を加味して自分の行動を決定しなければならない場合。このゲーム理論、そして囚人のジレンマを理解していると、一枚上手感が出ますよね。(多分)

なので次回のブログではこの現実世界での応用についてもう少し詳しく書いていこうと思います!