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去年、弊社の社長が本を出しました。

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あけましておめでとうございます。

令和2年の始まりです。今年もよろしくおねがいします。

わたしはといえば、この1月4日で68歳になっちゃった。70歳まであと2年、「時間よ止まれ!」ってカンジです。

70歳といえば“古希”。中国 唐の時代に杜甫(とほ)が詠んだ、「酒債は尋常行く処に有り 人生七十古来稀なり」という漢詩に由来するといわれています。「酒代のツケはどこに行ってもあるが、古来より70歳まで生きる人はめったにいない」という意味です。

むかしは70歳は長寿だったんですね。いまじゃ、まだ若造だもんね(そうでもないか?)。

 

さて、去年、弊社の社長が書いた書籍が出版されました。わたしは、添削などそのお手伝いをしたのですが、けっこうオモシロかった。

タイトルは「二代目企業は潰れる。二代目起業は売上を十倍にする」。著者は唐澤 健之です。

みなさんにも読んでもらいたいので、“まえがき”の部分を紹介したいと思います。

なんとなく気に入ったら、ぜひamazonで購入して、読んでみていただければ幸いです。

 

~は じ め に~

嫌いなコトバ「あ き ら め る」

好きなコトバ「ゆめ は かならず かなう」

 

‘オワコン’というコトバを聞いたことがありますか?‘おわコン’とも‘終わコン’とも書きますが、‘終わったコンテンツ’のことです。

‘オワコン’とは、一時は繁栄していたが、現在は見捨てられてしまったモノのことをいうネット用語。いわゆる斜陽、落ち目になったものを示しています。

ただ、‘オワコン’はネット流行語大賞にノミネートされるなど、2010年頃から大いに流行り一世を風靡しましたが、5年後ぐらいからはあまり使われなくなり、「オワコンというコトバ自体がオワコン」と言われるようになりました。なんとも皮肉なものですね。

象徴の意味で、あえて、いまや死語になったこの‘オワコン’を使いますが、近年、オワコンになってしまった産業を挙げてみましょうか。

やはりインターネット普及のあおりを受け発行部数や広告収入が減少している、新聞業界、出版業界。それに伴って印刷業界も横ばい状態が続いています。音楽業界にしても一時期の隆盛がウソのようです。

ところで、インターネットと関係なくずっと衰退の一途をたどっている産業がありますよね。そう、言わずと知れた‘農業’です。農業の総産出金額は、この20年で3兆円も減少しています。

1960年には600万戸ほどあった農家も、いまでは200万戸程度。農業従事者の高齢化や後継者の不足が大きな原因です。

当然、農業と切っても切れない共同体である、我われの農機具業界も紛れもないオワコン。お先真っ暗な斜陽産業といえるでしょう。

そんな状況のなか、わたしは父親が15年間続けてきた農機具屋を引き継ぐことになりました。10年前のことです。

よく「初代が創業して、二代目で傾き、三代目が潰す」と言われるように、二代目から以降は衰退してしまうのが世の世襲企業の常ではありますが、わたしの場合はちょっと違いました。

先代が汗水たらして稼いだ年商は最大で2000万円。それを二代目のわたしが、10年間で2億円までにしたのです。

この本に書かれてあることは、二代目のわたしが、先が見えないオワコン業界である農機具屋を継ぎ、売上を10倍にしたというおハナシ。

ですから、同業者にはもちろん読んでもらいたいと思っていますが、これから起業しようという方々にも、ぜひ参考にしていただきたい内容にしたつもりです。

というのも、確かにわたしは父親が興した田舎の農機具屋の跡継ぎでした。

ただ、企業という観点で見れば、ほとんどのことがゼロスタート。わたしは、先代が残した設備だけを元手に、新たに起業したと言っていいでしょう。

わたしは、このことを‘二代目起業’と呼んでおり、二代目で成功した人物で有名なユニクロの柳井 正氏は、まさしく二代目起業家の鏡です。

柳井氏は、父親が創立した‘メンズショップ小郡商事’という山口県宇部市の紳士服小売店に入社しますが、彼の二代目起業家たる所以は、普通の紳士服屋の枠にとらわれなかったところにあるのではないでしょうか。

スーツなどにこだわらず、日常的なカジュアルウェアの販売店を全国展開することに邁進。ユニクロの語源である‘ユニークな衣装(clothes)’は、瞬く間に若者を中心に受け入れられ、いまや店舗は世界中に爆発的な拡大をみせています。

では、‘二代目起業家’としての柳井氏とわたし、違いはどこにあるのでしょうか。無論、スケールはケタ違いですが、大きな相違点がひとつ。

柳井氏になくてわたしにあるのは、『斜陽になってしまった農機具業界を、このまま尻すぼみにしたくない』という強い想いで、先代がつくった農機具屋の骨格をそのままに引き継いだことです。

農業が廃れて農機具が売れなくなったら農機具屋なんて止めたらいい。世の中には他に売れるものはいっぱいあるじゃないか。

農機具の修理や整備は手間の割に実入りは少ない。ちょっと頭を使えば、もっと楽をして儲かる効率的なビジネスだって考えられるはず。

わたしも、できるものならそうしたかった。この頃、近辺の農機具屋さんが廃業したというハナシはよく耳にします。

しかし、農機具屋が潰れて無くなったら、農家の人たちはどうするの。極論を言うと、日本の農業の将来はどうなるの。

わたしがやった‘二代目起業’の基本は、先代が残したスタイルを踏襲しつつ、より良い会社をつくること。農機具業界を落ちこぼれのままにしないこと。

つまり、農業機械の販売・整備・修理・再生という農機具屋のベースは変えないままで、この会社を売上や利益の高い企業に育てて、ひいては農機具業界を含めた‘農業’を夢のある産業にすることです。

いま、曲がりなりにも、わたしの‘二代目起業’は、なんとか5合目あたりまで登ってこられたでしょうか。

さて、突然ですが、ここで質問です。わたしがこれまでやってこられた原動力になったのは、なんだと思いますか?

それは、「あきらめなければ 夢は必ず叶う」という一言です。このシンプルなコトバのパワーで、わたしは10年目にして売上を10倍にしました。

これから読んでいただくのは、10年前に‘二代目起業’して、ここまで走ったり歩いたり止まったり、逆戻りしたりしてきた田舎の農機具屋のハナシ。少しでも皆様のお役に立てればと思って書きました。