年間200件超の求人応募がある町の農機具屋の元人事担当が考える「履歴書」の書き方
はじめまして。株式会社唐沢農機サービスのカンバヤシと申します。
本日は、『年間200件超の求人応募がある町の農機具屋の元人事担当が考える「履歴書」の書き方』という題でお話をさせてください。
簡単に当社の紹介をさせてください。
当社は長野県東御市(とうみし)にある、町の農機具屋、株式会社唐沢農機サービスといいます。
※このブログは唐沢農機サービスのインターネット事業部ビーズクリエイトのブログです。
地元農家さんの課題を解決するために農機具の販売や修理などを行なっている会社です。
ところで、みなさんの人生で、「農機具屋に履歴書を送る」という選択肢を思い立ったことはありますか?
おそらく、多くの方が無いと思います。
しかし、当社には年間200件を超える応募があるのです。
大企業からすれば別に多くない数字だとは思いますが、
片田舎の中小零細企業にしてはかなり多い数字だと思います。
今日の記事は、以下の方に向けたメッセージとなっています。
- 唐沢農機(ビーズクリエイト)で働きたい人
- 唐沢農機に限らず、働きたい会社がある人
- 選ばれる力をつけたい人
<履歴書で何が伝わるというのか>
履歴書で何が伝わるのでしょうか(もちろん伝わることもあります)
履歴書には学歴、職歴、保有資格、家族構成、通勤時間、、、
これらの情報は、無いよりはあったほうがいいかもしれませんが、
そこは採用の可否を決める要因ではありません。
あくまでも面接の可否を決定するための最低必要条件です。
職務経歴書は、少しはマシで、
その方が何ができるかというのはある程度はわかります。
でも、やっぱり職務経歴書だけでは採用を決定することはありません。
<では、企業が何を見ているのか。>
もとい。
当社が何を見ているのかというと、
その人にどれだけ活きぬく力があるか、
会社に、お客様に、既存の従業員に
どんなメリットをもたらすかということだと思います。
履歴書は文字のごとく過去の履歴です。
職務経歴書も、過去の履歴です。
私たち採用側が知りたいのは、
「その履歴の結果、あなたが今、何ができるのか」ということです。
それを表現するには、履歴書の枠では表現しきれないと思います。
<履歴書の歴史>
そもそも、履歴書とは何のために作られたのでしょうか。
「もともとは侍の就職活動から始まった」
という話もあるようですが、
おおよそ今の形の履歴書になったのは昭和28年だということ。※
若干の改定は行われるとは言え、
65年も前の帳票をほとんど変わらずに今でも使っているというのは驚きですね。
これは私の考えですが、
大量採用時代の大企業は少しでも採用を効率化するために、
このような型にはめた履歴書で
ある程度の篩にかけることが有効なのだと思います。
ただ、当社のような、町の零細企業で、
ビジネスモデルも模索中なベンチャー企業には、
「平均以上の能力の人の数(ボリューム)」ではなく、
「一人の優秀な人」を追い求めるべきだと思うのです。
ある意味、当社はまだ会社にお客様がつくステージではなく、
人(スタッフ)にお客様がつくステージの会社です。
「◯◯株式会社さんだから、仕事をお願いすることにしたよ」
と言われるよりも、
「あなたなら任せられると思ったから、◯◯株式会社さんにお願いすることにしたよ」
って言われる方が嬉しいですよね。
当社は、お客様からそんなことを言われる人を求めています。
※参考:りれきしょ近代博物館参照 http://www.rirekisyonavi.jp/museum/
<では、どんな履歴書が良いのか>
この記事を書いているカンバヤシの話をさせてください。
今でも社長と飲みに行くと「カンバヤシくんの履歴書は良かった」と褒められ、
結構嬉しいです。
私は履歴書と職務経歴書は書いたのですが、
「添付書類」を一枚つけました。
添付書の内容は
「カンバヤシを雇用するメリットとデメリット」
内容は名前のとおりです。
私を雇用した際に会社に提供できるメリットとデメリットを書きました。
今見ると少し恥ずかしい内容でしたが、
私も人事担当していた頃には多くの履歴書を見ましたが
なかなかこんな添付書類はなかったと思います。
正直、当社を志望した際に、私は就職に必死でした。
大学も中退しており、過去のキャリアもたいしたことがなく、
そんなに貯金があるわけでもありませんでした。
それにも関わらず、嫁子供と3人だけで、
知り合いも頼れる人もいない長野県という未開の地に、
移住しようと決めていたのです。
だからこそ、最短で良い会社を見つける必要がありました。
奥さんを子供を安心させる必要がありました。
そこでとった手段が、「いかに面接を勝ち取るか。」
面接で話ができれば、
ある程度プレゼンできると思っていました。
そのためには、目にとまる必要があること
(=人と同じことをやっていてはダメ)だと、考えました。
<企業はどうして人を採用するのでしょうか?>
- やりたいことがあるけどできる人がいない
- マンパワーが必要
- 新陳代謝を起こしたい 等々
要は「何かに困っている」のです。
そして、その解決策を人に頼っているのだと思います。
だとすれば、
「それを解決できることを示すこと」が、
企業が人を選ぶときに求めている判断材料のひとつでは無いでしょうか。
おそらく、当社にも多くの履歴書が届きますが、
本当は当社に必要な超優秀な方も、
履歴書だけでは私達が判断できず、
「書類不採用」という両者にとって不幸なことが起きていると思うのです。
<私たちが求めている人物>
先ほども話した通り、当社はまだ人に起因するビジネスモデルです。
いずれ、ビジネスモデルが先行して、そこにお客や人が集まってくる会社になるでしょう。
しかし、その会社になるためにも、今は一人でも多く、人間力のある優秀な人財が必要なのです。
それは型にはまった人ではなく、誰かの課題を理解し、解決できる人だと思っています。
<世の中に求められている人物>
ここからは想像ですが、
今後ますますAIやコンピュータが進歩して、私たちの仕事がガラリと変わります。
多くの仕事は無くなるでしょう。
その中で生き残る仕事は、
「人間味のある仕事」では無いでしょうか?
決められた枠の中で整理された情報しか表現できなければ
AIに整理整頓され、自動化されてしまうと思っています。
最後までご覧いただきありがとうございます。
この記事が何かの参考になれば幸いです。
もし、唐沢農機で働いてみたい!と思っていただけましたら
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お待ちしています。