4年目の信州。いまは冬の序説です。
ここ信州は秋というより初冬です。今日、朝起きたらあクルマが真っ白。初霜が降りました(うっかり露天のところに停めていたので)。
エンジンをかけたら「ピン ピン ピン」と警告音。このクルマに搭載されている温度が3℃以下になると鳴って低温を知らせるシステムの音です。表示は「1.5℃」でした。
恐怖の冬の始まり。まだまだ序説ですが、もうすぐ除雪が必要な時期になります。ヤダ、ヤダ、ヤダ。
さて、わたしは信州に住んで4年目になりますが、15年前に移住されてきたご夫婦を前回のPR誌で取り上げたので、今回はその記事をご紹介したいと思います。
今回は、東御(とうみ)市 祢津(ねつ)の、「みゆき農園」さんをご紹介します。
みゆき農園の野中剛さんは福岡のご出身。奥様のみゆきさんは東京生まれです。
剛さんは、ブドウ栽培を始められる前は、音響機器の設計開発のお仕事をなさっていました。
新規就農者を募集している行政を探していると、東御市とめぐり会い、移住して来たそうです。
もちろん、ブドウづくりの経験はなく、すべてのことがゼロからのスタート。それは15年前のことでした。
最初から最後まで、すべて自分のチカラでつくりたい。
剛さんが携わっていたのは音響メーカーの回路設計です。工業製品ができるまでは、大きく「設計」と「製造」の工程に分かれます。
設計部門では、当然、製造工程のことを考慮して設計するわけですが、直接的に製造に関わることはありません。
いわゆる分業です。これは大メーカーでも町工場でも同じこと。そんななかでも剛さんは、設計というお仕事に、それなりのやり甲斐を感じていました。
ただ、心の奥に、 『すべての過程を自らのチカラで成し遂げられる仕事をしてみたい』という強い想いがあったのです。
考え抜いた末の結論は“農業”。『農業なら最初から最後まで、自分でできる』
大好きなブドウを徹頭徹尾つくることが、いまや天職。
野中さんが選んだ農業は、大好きなブドウをつくることでした。“里親”は東御のブドウづくりの達人。1年間、みっちり修業を積みました。
基本をしっかり習得し、2004年には独り立ち。夫婦でハウスと露地でのブドウ栽培が始まります。
ブドウにかける袋の研究をするなどエンジニア魂を発揮したり。理論が通用しない自然の気まぐれさを思い知ったり。一喜一憂の15年間。
いまでは、巨峰はもとより、シャインマスカット、ナガノパープルなど、ブドウ好きの自分が納得のいく品質のブドウをつくっています。
好きこそ物の上手なれ。みゆき農園さんのブドウはご夫婦の愛情でいっぱいです。
「みゆき農園」さんは、弊社が運営しているショッピングサイト「農家直売どっとこむ」でもご紹介しています。