サイト制作と家づくりを比較する 〜見積もり編〜
家を建てる土地を探し始めて早4ヶ月。調べ尽くしても気に入る場所が見つからず、もう心が折れそう。
というか折れていますポッキリ。山本です。
素敵な土地が見つからない事とはちょっと関係ないですが、家や土地を買おうとしている我が家が一番頭を悩ませているのが「見積りの妥当性」です。
今回はサイト制作と家づくりそれぞれの見積もりに対する共通の思いについて少し。
見積もりを見てもさっぱりわからない。
家づくりの見積もりで、とにかくモヤモヤするのが目に見えない工事系とか法的な申請関係。
知らない事だらけというか、そもそも必要なものだと思っていない費用が山のように含まれています。
説明を聞いてもさっぱりわからない。
それどころか聞けば聞くほど、素人じゃわからない所でぼったくられてるんじゃないかと疑り深くなり、
よくわからないのに高い方を選ぶ気になるわけもないので、結局選ぶのは安い方。。となります。
そう、納品物の価値とか内容ではなく、額面でしか判断できないんです。
このあたり、ウェブサイト制作のお見積もりをクライアントに提示した時の反応と全く一緒だなと思いました。
こちらがいくら技術の高さをアピールしたり、費用を抑える努力をしても、そしてそれを伝えたとしても、
ピンときてもらえない事が結構あります。そりゃそうですよね。凄さがわかんないんですもん。
大きな買い物と真剣に向き合って初めて、やっとクライアントの気持ちが理解できました。
何事も体験してみないとダメですね。
特に困った体験として、水道工事を例に挙げます。
先日見つけた素敵な土地は、そこまで自腹で120メートルくらい水道管を引かないといけない場所にありました。
そもそも自分で引くなんて想定外です。市とか県が引いてくれるものだと勝手に思っていました。こちらとしては、突然の高額な出費が信じられない!絶対に嫌だ!
・・・そんな気持ちしかありませんでした。
で、複数の水道屋さんに見積もりをお願いしたんですが、それぞれから
100万円台、200万円台、300万円台
という回答をいただきました。
・・・・条件は全く一緒なのになんなんだこの差は。
内訳をよく見比べると、排水管のブランドが違ったり、使っている部品がちょっと違ったりしています。
しかしそれが良いのか悪いのか同等なのか気にしなくて良いのか本当にさっぱりわからない。
水道管を埋めるために掘りかえすアスファルトの深さや幅もそれぞれでしたが、それも理由はよくわからない。
多分、自分で一回120メートルの工事を体験しないと判断できないなこれ。と思いましたが、
- 自分で工事の体験なんてやっていられない。
- いずれの業者さんも初対面なので信頼度も一律でゼロに等しい
- 安かろう悪かろうっていう話はよくある事だけど、想定していなかったものにお金を出しにくい
ということで300万円の工事にどれほどのバリューがあったとしてもそれが理解できないため、結構悩みましたが最安値の100万円以外を選ぶことはどうしてもできませんでした。
もしかしたら、安い分あとで修繕に追われて400万500万とかかってくるかもしれないし、かからないかもしれない。ギャンブルみたいな気持ちですが、どうしても最安値しか選べませんでした。
まとめ
では、どうすれば良い選択ができるのか?
正直、自分の知識の外にある見積もりを正しく判断できるようになる簡単な方法はわかりません。たぶん・・簡単な方法は無いだろうなと思います。
提示する側は相手にその価値を理解してもらえるように、伝え方や説明に使う時間の量についてもっと工夫した方が良いし、
受け取る側も、もっと自分事として捉え、知らなかった事は積極的に勉強をしたり教わったり、体験する努力をした方が良いかな、と思います。
また、高額なモノほど信頼関係も大切になってくるでしょう。「とにかくあの人に頼みたい!」みたいな気持ちも大切ですから。
まずそこに注力できるなら、そういうお声を先方からいただけるようになるまで関係作りに勤しむのも有効ですかね。
見積もりだけに言えることではありませんが、ウェブ制作に携わる側として、先方の希望の本質をうまく見抜いて、歩み寄っていただけるような雰囲気づくりにもっと気を配らなければならないことを、私は水道屋さんから教わりました。